新NISA口座のリスク管理として、ポートフォリオに債権を取り入れることを検討している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、新NISAのポートフォリオに米国債権を入れることについて書いてみたいと思います。
新NISAで債券へ直接投資をすることはできる?
まず結論から言うと、新NISA口座を使って債券に直接投資することはできません。
つみたて投資枠・成長投資枠ともに債券そのものは対象外となっています。
しかし、債券を含む投資信託・ETFに投資をすることは可能!
分配金が出る銘柄を選べば、NISAの非課税枠を活用しつつ間接的に債券への投資ができるということになります。
新NISAで債券に投資をするのはあり?3つの理由
債券は一般的に
- リスクが小さい「守りの資産」
- 利回りが低い
と言う位置付けであり、「利益が非課税になるNISAには不要」と言われること多いです。
どうせ利益が非課税になるなら、債券の小さな利益よりも、米国株などで大きな利益を得た方がお得ですもんね。
しかし私は、米国債券型ETFを新NISAのポートフォリオに入れるのはアリだと思っています。
- ポートフォリオを安定化させられる
- 年4回の分配金が出る
- 米国の金利が下がり始めれば、債券価格の上昇が期待できる
リスクを抑えてじっくり長期投資するという意味での選択肢としては、米国債券ETFにはかなり魅力を感じます…!
①新NISAは損益通算・繰越控除できない。ポートフォリオの安定は必須
新NISAは一生涯非課税が魅力の制度ですが、損益通算・繰越控除することができません。
つまり、大きな損失を出してしまうとNISAの恩恵が薄くなってしまうんです。
このことを考えると「まずは口座内の安定化が第一」。
もちろん債券型ETFは価格の変動はありますが、株などと比べて一般的にリスクが低めと考えると「守りの資産」として取り入れておいても良さそうです。
②分配金が受け取れる
債券型ETFは年2〜6回ほどの分配金がもらえます。
金のように「ただ持ちっぱなしの資産」とは違いインカムゲインがあるので、新NISAの非課税枠の恩恵は受けられますよね。
③米国の金利が下がり始めれば、債券価格の上昇が期待できる
米国金利が今後どうなるかは分かりませんが、2023年現在かなり高い状態が続いていますので、今後数十年スパンで見るとどこかで下がるのでは?と期待がかけられます。
金利が下がれば債券価格は下がりますので、年4回の分配金を受け取りながら債券価格の上昇をじっくり待つのも良いのかなと思っています。
新NISAの対象となっている債券型投資信託・ETFは?
新NISAに向けて、私が気になっている債券型投資信託・ETFをまとめました。
①2621 iシェアーズ 米国債20年超ETF(為替ヘッジあり)
2621は、FTSE米国債20年超セレクト・インデックス(国内投信用円ヘッジ円ベース)への連動を目指すETF。
シンボル | 2621 |
---|---|
売買単位 | 1口 |
株価 | 1,258円(2023.11.23時点) |
直近利回り | 2.86% |
信託報酬 | 0.154% |
分配金 | あり 年4回 |
分配金実績 | 35円/1年 |
- 一口あたりの価格が安く、少額投資家でも分散投資しやすい
- 信託報酬が高すぎない
- 利回りが3%弱
という点で、私の中での最有力候補です。
②1656 iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF
1656は、FTSE米国債7-10年セレクト・インデックス(国内投信用 円ベース)への連動を目指すETF。
2621の中期国債版のイメージですね。
シンボル | 1656 |
---|---|
売買単位 | 10口 |
株価 | 287円(2023.11.23時点) |
直近利回り | 1.96% |
信託報酬 | 0.154% |
分配金 | あり 年4回 |
分配金実績 | 5.3円/1年 |
期間が短いので利回りは少し落ちますが、こちらも1口当たりの価格が安いので、手軽にポートフォリオに組み入れやすいと感じます。
③1566 上場インデックスファンド新興国債券
1566は、ブルームバーグ自国通貨建て新興市場国債・10%国キャップ・インデックス(円換算)への連動を目指すETF。
シンボル | 1566 |
---|---|
売買単位 | 1口 |
株価 | 49,138円(2023.11.23時点) |
信託報酬 | 0.495% |
分配金 | あり 年6回 |
分配金実績 | 2,176円/1年 |
利回り約4.5%前後とかなり高め。
信託報酬も高めかつ、新興国国債ということで債権の中ではハイリスクハイリターンな分類ですね。
これをポートフォリオのメインに持ってくるのはちょっと怖いですが、少しだけ入れてみるのはありかもしれません。
利回りにとらわれず、長期投資に対する「新興国」というリスクはしっかり理解しておく必要がありますね。
新NISAは守りをしっかりと固めていく必要あり!
- 新NISAは損益通算・繰越控除ができない
- 一生涯にわたって非課税の恩恵を受けたい口座
と考えると…非課税枠を最大限活用したい気持ちはありますが、あまりリスクを取りすぎるのも危険だと感じます。
リスクとリターンのバランスをどうするか、迷いますよね。
私は債権が安いタイミングでじっくり買い下がろうと思っているので、新NISAでも買おうと思っています。
ポートフリオのバランスを保つためにも、債権を検討するのは良いと思います。
コメント